7月19日(土)に開催いたしました塩見 篤史「祝福された風景 近代鉱業空間の風景論的考察」 (文藝春秋企画出版) の出版記念講演、無事終了いたしました。
産業遺産や工場見学ブームなど、近代産業の遺構や工業地帯に展開する大規模プラントなどが、新しい風景として注目されています。しかし、外的な視線からのみ語られることの多いこれらの風景について、炭鉱や銅採掘所など近代鉱業の現場で生き、それらの風景を生み出した労働者や関係者の心情や視点を追うことで風景が単なる鑑賞物ではなく、人間の心と強く結びついた生業の場であることを喚起されています。また、風景を外から見るものと、その中に生きるものとの立場の違いや、負の風景の再生の方法など、考えさせられるポイントもたくさんある講演会でした。
雨模様の天気の中、40名以上の方に来場していただきました。講演会に参加された皆様、ありがとうございました。