投稿者「ギャラリー きりん舎」のアーカイブ

6/26~ 7/4 ハレの日 第4歩 ~アトリエにしまち通りと仲間達~

きりん舎で創作活動を続けている「アトリエにしまち通り」の作品発表会「ハレの日」は第4回目を迎え、今年もいろんな作品が展示されました。

ろう画家三原巌さん、障害者支援施設いこいの村栗の木寮やまいづる福祉会マグ・la・カフェゆるりの仲間、きりん舎理事の日根伸夫さんと塩見節代さん、ぎりん舎オーナー塩見さん友人の今井忠夫さんらの作品も加わり、和やかで雰囲気の良い展示になっています。

恒例の近江おごとハーブガーデンの山本真理さんが調合したアロマオイルも心地よく、梅雨のひとときをさわやかにしてくれます。

また、今年は電子ピアノが新機軸としてきりん舎に登場しました。きりん舎の活動計画の一環で今後 音楽活動も準備中です。以前からボランティアとしてもアトリエにしまち通りに携わっていただいている前田さんのピアノ演奏が会期中にお目見えするかもしれません。
ギャラリーのピアノは、どなたでも弾いていただくことができます。音とともに楽しむきりん舎の今後の展開をどうぞご期待ください。

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アートスペースからふる訪問

3月8日、鳥取市内の「一般社団法人アートスペースからふる」を訪ねました。あいにく休館日でしたが、スタッフの方から活動の状況を丁寧に説明していただきました。作品、制作に必要な諸道具なども見せていただき、大変参考になることも沢山ありました。いずれ、展示会への出展をお願いしたいと思っています。


塩見

展覧会 すずかけの間 塩木由美

2月2日、すずかけ工房の西宮アトリエへ、塩木由美さんの個展を見に行ってきました。
塩木さんの創作過程のヴィデオを見ながら、アトリエでの様子を伺い色いろと考えさせられることもありました。
もちろん、作品やその展示の仕方も良かったです。
来年秋の、ギャラリーきりん舎での展示会出展予約を入れてきました。 

塩見

11/7日~11/22 色彩のシンフォニー

今回ご協力いただいた社会福祉法人グローのバンバンアトリエは2015年7月に展示があって以来2度目の登場です。出展者はM・Kさん、木村 茜さん、橋本 智樹さん、比嘉 野歩治さん、宮本 亮さんの5人。今回も多彩な表現に出会うことができ、多様な表現者の存在に驚きました。どの作品も色彩感覚が豊かで、手から紙や板へと伝えられ、移されるイメージは創造性の沸きたつものばかりでした。

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7/18~ 7/26 ハレの日 Ⅲ~ アトリエにしまち通りと仲間たち ~

きりん舎のアトリエとして活動を続けている「アトリエにしまち通り」の作品発表会「ハレの日」。今年で第3回目を迎えました。近江おごとハーブガーデンの山本真理さんに調合してもらった夏の香りアロマオイルでお出迎えします。

にしまち通りの作品は、8名の参加者から2~7点ずつ出展。それぞれの興味の赴くまま描かれた作品は画題が多岐にわたり、個性がいよいよ明確になってきました。

きりん舎理事2名も真剣に作品制作。それぞれの石や照明といった得意分野を生かしたインスタレーションを並べました。

障害者支援施設いこいの村栗の木寮とまいづる福祉会マグ・la・カフェゆるりからも同時出展いただき、恒例の松浦つかさ氏(造形作家)、鈴木隆氏(陶芸家)にも応援・協力作家として出展していただきました。 この機会に合わせてアトリエにしまち通りの作品集が完成しました。今回の展示にない作品も掲載しており、ギャラリーで閲覧可能ですのでぜひご笑覧ください。

玄関から階段の間にかけて並ぶのはアトリエにしまち通り8名の作品です。

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11/23~12/8 若狭ものづくり美学舎きらりアート三人展

今回のきりん舎は、福井県在住者による芸術作品を対象とする「きらりアート展」で活躍している田中鉄也さん、田中さかえさん、武田千香さんに注目してお届けします。第一回きらりアート展を開催し、以来同展にたずさわっておられる若狭ものづくり美学舎(特定非営利活動法人若狭美&Bネット)さんの多大なるご協力をいただきすてきな作品が集まりました。田中鉄也さんは巧みな構成と色使いで視覚的に訴える独自の世界を展開、田中さかえさんは塗り箸などの端材を積み上げて夢で見たような風景を立体的に表現、武田千春さんは優しく心浮き立つような情景を描いています。

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アトリエにしまち通り 秋のスケッチ遠足 2019

10月25日 アトリエにしまち通りのスケッチ遠足がありました。
参加メンバーは1時過ぎに里山ねっと・あやべに到着。 それぞれに描いてみたいと思う場所を選んでスケッチを始めました。

里山ねっと・あやべは市街地から北西、車で10分程度の山際にあります。周囲には緩やかな山が連なり、傾斜を利用した田畑の眺めとこじんまりした集落の古い家並みが魅力的です。

廃校となった小学校校舎を利用した研修、地域コミュニティ、アウトドア施設という感じでしょうか。手入れが行き届いた芝生広場、木造で気持ちの良いホール、懐かしい教室の面影を残した貸室など落ち着いた雰囲気で居心地よく過ごすことができました。

参加者のもそれぞれそんな雰囲気を感じ取って周囲の山々や、空、建物や庭の様子を写したり
自分の世界を表現したりしていました。

最初に曇っていた天気は昼下がりに回復し、途中から青空がのぞいて秋らしい陽気に。 周囲を見渡すと、木々は色づき、フジバカマのような季節の花も咲いていました。
ティータイムの後も和やかにスケッチやおしゃべり、元気よく走ったりして過ごし、4時前に解散。
思い思いの絵が出来上がり、楽しい一日となりました。

7/13~ 21 ハレの日 Ⅱ ~ アトリエにしまち通りと仲間たち ~

昨年に続いて2回目となるハレの日シリーズ。きりん舎から派生したアトリエにしまち通りの作品展示を行いました。同時展示は、いこいの村・栗の木寮、京都太陽の園 宮津サンホーム。造形作家の松浦つかささんには木彫による仏像シリーズを提供していただきました。また2階には今回初めてせんだん苑こども園より、3歳から5歳児の子どもたちによる元気のよい作品が集まりました。14日には岸田ごんべさんのギターライブも行われ、展示に合わせた即興演奏で心地よい音色が奏でられました。

ギターライブの動画をYoutubeにアップしています。
アトリエにしまち通り展覧会ハレの日2応援ライブ前編

アトリエにしまち通り展覧会ハレの日2応援ライブ後編

よろしければ昨年の「ハレの日」のレポートもご笑覧ください。
7/20~7/24 ハレの日 ~アトリエにしまち通りと仲間達~

玄関の間から通路の間にかけては、アトリエにしまち通り8名による2018年度制作24点を展示しています。 続きを読む

3/30~ 4/14 静かな咆哮

三重県松阪市にあるまつさかチャレンジドプレイス希望の園https://kibounosono.info/goh/ からの作品が集まりました。

川上建次さん「トラの王」含む4点。絵の具のチューブから出した色を厚く塗り重ねるダイナミックな筆。ハイライトや影の色が繊細に重なり、輝きと深みを増しています。

早川拓馬さん「Cafe Girl」含む7点。鉄道と人物を融合させた新しい風景。造形の輪郭線をつたって、世界の鉄道車体が飛び交います。作者の思い出も画面に込められています。

ポンティ新平さん、フィギュア11点。色とりどりで奇妙な張り子人形は、すべて作者が考えた「ポピロン族」です。「パミラシュ」「アレンチャ」など一体ずつ名前があります。

岡部志士さん「Scratch Works Yay! Yay! Yay! NO.11」含む6点。心地よい絵は結果として残った抜け殻。作者の執着は画面のクレヨンを削り集めた「コロイチ」のほうなのです。

国際交流など幅広い活動に力をそそいでいる希望の園の軌跡は、ドイツで銅版画職人に教わって制作したという早川さんの作品「ドイツの親子」などでも垣間見えました。

この日はアーティストの早川さんと希望の園の理事・園長である村林真哉さんが来訪し、ギャラリートークに出演しました。

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11/17~12/2 秋にであう

秋深まるきりん舎の今回の展示は、岡山県真庭市・津山市を拠点に制作活動している特定非営利法人 灯心会、京丹後市久美浜町のふなや吉兵衛さんと社会福祉法人久美の浜かがやきの杜など、盛りだくさんの作品が集まりました。今回のギャラリーでは、アロマオイルがほのかに香って、心地の良い秋の空間を演出しています。以前よりきりん舎が交流している緑と香りの学校Tiaraから、代表の山本真里さんにお願いして数十種類もの香りをプレンドしていただきました。

庭から玄関へのアプローチに向かって最初に気づくのが大きな白地のテント。庭木に吊るされた作品は横3m、縦1.2mほどあるでしょうか。神楽谷さんの「OROCHI」シリーズに迎えられ、これまできりん舎で見た展示の中では最大級のスケールでわくわくする幕開けです。

玄関の間では宮本恵介さんの「少女」ほか7点の絵が並び、ちぎり絵の手法を使っているのが新鮮です。対象に使われている色紙は明快で無機質ですが、ちぎった紙片のいびつさや、紙片を重ねて生まれる凹凸に手作業の味があります。背景には広告紙を使っており、紙片の色が交じって点描効果をあげています。その梨地のような仕上がりがおもしろく、またよく見れば「85円」「ステーキ」「高知」といった思いがけない言葉や写真が目に飛び込んできてコラージュのような面白さも見られます。

階段の上下に飾られている絵は、村瀬貴彦さんの2点。いずれも「無題(棟方志功模写)」というタイトルです。縦1.2mほど、横0.4mほどの細長い段ボール紙に、クレヨン、絵の具を塗る筆触は力強い調子です。女性像、男性像が描かれていますが、奔放な筆づかいがもはや棟方志功の絵を飛び越えて作者本人の表現となっています。女性像は下部の緑と青に対して顔のあたりの金銀の彩色によるコントラストが効果をあげて光が射すように見えます。しかしボールペンで細かな独白や落書きなどの上書きも見られ、作者の感情の波が伝わります。

続きの間には藤原正一さんの色鉛筆による3点。ヨーロッパの街並みや日本の里の風景を表現した2点は穏やかで優しい色調が魅力的で立体的な空間把握も感じさせます。「数字のコンポジション」は線を重ねて画面を分割し、そこに生まれた幾何学模様が色分けされ、さまざまなアラビア数字を散らしています。羅列した数に意味はないだけに、作者の尽きない興味が純粋な美となり、めくるめく万華鏡のような世界が広がっています。

2階の廊下から奥の間には神楽谷さんの13点もの作品が並びました。絵画作品だけでなく、デジタルカメラ、パソコンのファン、基盤をパネルに貼り付け、粘り気のあるインクを上から垂らした立体作品などもあって表現の豊かさに胸が躍ります。こうした物質性を前面に押し出した作品がある一方、絵画では細いペンで精緻に描いた景色が画面の外にも続くことを暗示する「ミクロコスモス」や、明快な色と形を示して勢いにのる「OROCHI」シリーズもあり、多彩で正確な表現方法の選択と、形態や間合いのバランスの良さが際立ちました。

1階に戻ると、かがやきの杜から小田勇さん、宮田壮延さん、木下美紀子さん、井上勝さん4人の作者による絵が5点。作者の思い出、旅や憧れ、また作者にしかわからない興味深い対象などが、それぞれ個性ある色使いや筆触で描かれていました。

1階奥の間にはふなや吉兵衛さんの「彫り絵」による「トンボのめがね みおちゃんのたび」シリーズの全編12枚が並びます。触って楽しめる絵として吉兵衛さんが線刻や浮彫りで仕上げた板に着色して描いている力作です。濃くたっぷり塗り込んだ色使いは豊かで美しく、海の青、トンボの目の水色などを基調として、赤や黄色のアクセント、それらを引き立てる暗い色の配置など、迷いのない画面に引き込まれます。みおちゃんとトンボの視点に託された少し昔の日本の風景や風俗が大変楽しく描かれ、印刷された絵本もさることながら、実物の圧倒的な存在感を多くの人に体験してほしいと思いました。